「おとこまえ」

 上野千鶴子教授に「おとこまえ!」なんて言うと怒られるのかな、それくらい 感動しました。
 東京大学の入学式での上野教授の学生たちに向けた祝辞に「知性」とは何かが とてもうまく語られていたからです。そのスピーチのなかの一節、
 「世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、 がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょ せんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとた ちもいます。あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わな いでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶める ためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。」
 長年女性学に取り組んで苦闘してこられた上野さんの熱い思いが溢れていて、思わずジワっと来ました。
 知識人と呼ばれる人の言葉に感動したのは吉本さん以来です。そういえば昔読んだ 「吉本隆明対談集」で多くの知識人が吉本さんと対談されましたが、がっぷり四つに 組んだのは今西錦司さんと上野千鶴子さんだけだったと感じたことを今思い出し ました。

2019年5月20日

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